『石灰は本村内に於ける重要産物にして年々の生産甚だ大なり。
将来宜しく改良を加へ益々生産の大ならん事を計るべきなり』
猪位金村(現 田川市)沿革史
石灰石は、我が国で産出する数少ない資源の一つであり、全国に幅広く分布しております。
当田川地区に於いても、香春岳に代表される様に石灰石が多く産出しており、猪位金村(現田川市)沿革史によると『石灰は本村内に於ける重要産物にして年々の生産甚だ大なり。将来宜しく改良を加へ益々生産の大ならん事を計るべきなり』という様に、石灰を中心とする産業が栄えてまいりました。
この様な背景のもと、昭和16年位登産業株式会社が設立され今日に至っております。
この間、生石灰につきましては、昭和49年にNo.1メルツ式重油焼成炉を建設し、その品質は、高純度、高反応性であり、然も安定していることが、需要家各位より高く評価されております。
更に昭和52年にはNo.2メルツ式重油焼成炉も稼動に入り、益々その安定度を高めることになりました。
また消石灰につきましても、昭和50年より常圧式連続消化装置が稼動し、生石灰同様安定した品質の良さが、好評を頂いております。
今後も、安定供給はもとより、品質の更なる向上の為、社員ともども研鑽を重ねる所存でございます。
製品紹介
生石灰
石灰石を900℃~1100℃程度に熱すると分解し、二酸化炭素と生石灰となります。生石灰は水と激しく反応して吸収、発熱するため、乾燥剤に用いられるほか、発熱を利用してお弁当や缶入り清酒の加温剤としても使用されています。その反応の激しさから、密閉せずに放置しておくと、空気中の水分を吸収して消石灰になります。水と反応した際に消石灰ができるため、水溶液はアルカリ性となります。
主成分は酸化カルシウム(CaO)で、一般的には白色ですが、不純物により色が付くこともあります。
位登産業ではひと月に9,000t生産可能です。
消石灰
生石灰に水を加えると激しく発熱した後、消石灰ができます。消石灰は水に少し溶け、その水溶液(石灰水)は強いアルカリ性となります。そのため、酸性土壌や酸性河川の中和に用いられるほか、こんにゃくの凝固材としても使用されています。密閉せずに放置しておくと、空気中の二酸化炭素を吸収して、炭酸カルシウムになります。石灰乳に二酸化炭素を反応させて作られた炭酸カルシウムは軽質炭酸カルシウムと呼ばれ、軽炭、軽カルなどと呼ばれています。
位登産業ではひと月に4,000t生産可能です。
苦土肥料
苦土肥料には、大きく分けて苦土生石灰、苦土消石灰、炭酸苦土石灰の3種類があります。これらは、普通の石灰よりもマグネシウム分が強化された製品です。苦土とは、ドロマイトやブルーサイトとよばれるマグネシウムを多く含んだ鉱石のことです。
位登産業ではひと月に500t生産可能です。
製品一覧
製品名 | 荷姿 | 用途 |
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生石灰 | バラ、フレコン、袋物 | 鉄鋼、製紙、化学、乾燥剤、土質改良、排水中和、肥料等 |
消石灰 | バラ、フレコン、袋物 | 化学、排水中和、排ガス処理、舗装、肥料等 |
炭酸カルシウム | バラ、フレコン、袋物 | 化学、排水中和、排ガス処理、アスファルト合材、飼料、肥料等 |
石灰系固化材 | フレコン | イトソイル(土質改良) |
苦土消石灰 | 袋 | 肥料 |
炭酸苦土 | フレコン、袋物 | 肥料 |
その他 | ハイライムC (排ガス内ダイオキシン除去)、高反応消石灰(排ガス処理) |
生石灰
消石灰
炭酸カルシウム
苦土肥料
苦土消石灰
品質への取り組み
JIS認定工場である当社は、ユーザーの皆様へ安定した製品を供給する為、日々試験室に於いてJIS規格に基づいた試験方法を用いて品質管理を行っております。又、お客様の要請により土質安定処理に伴う一軸圧縮試験、CBR試験も行っております。
会社概要
会社名 | 位登産業株式会社 |
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代表者名 | 代表取締役会長 中村 義道 代表取締役社長 中村 優 |
資本金 | 90,000,000円 |
社員数 | 38名 |
本社所在地 | 〒826-0044 福岡県田川市大字位登1956番地 TEL 0947-44-0348(代表) FAX 0947-45-6208 |
生産能力 | 生石灰 9,000t/M 消石灰 9,000t/M 重質炭酸カルシウム 2,000t/M 炭酸苦土石灰 500t/M |
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営業種目 | 石灰製品の製造、販売 |
沿革
大正7年 | 位登石灰工業株式会社が設立され、石灰石の採掘、生石灰、消石灰の製造販売を企業化 |
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昭和16年 | 位登産業株式会社が設立され、この事業を継承 |
昭和24年 | 旭硝子株式会社が資本参加 |
昭和38年 | 化工品工場を建設し、プラスターセメント混和材及び化学用、建築用の消石灰の製造を開始 |
昭和42年 | 炭酸苦土肥料(苦土カル)及び重質炭酸カルシウムの操業を開始 |
昭和43年 | 石油サービスステーションを建設し、石油製品の販売を開始 |
昭和49年 | メルツ式重油焼成炉(1号炉)を建設し、6月より操業を開始 |
昭和50年 | 常圧連続方式の消石灰設備を建設し、7月より操業を開始 |
昭和52年 | メルツ式重油焼成炉(2号炉)を建設し、9月より操業を開始 |
昭和63年 | 自家発電所を建設し発電を開始 |
平成元年 | 全自動包装設備を設置 |
平成6年 | 重質炭酸カルシウム製造設備を増設 |
平成8年 | JIS規格表示許可を取得 |
平成17年 | エネルギー事情の変遷により、自家発電所を停止 |
平成19年 | 新JISマーク表示の認証を取得 |
平成21年 | 旭硝子株式会社からの株式譲渡により、住友大阪セメント株式会社100%出資となる |
平成27年 | 住友大阪セメント株式会社からの株式譲渡により、中村産業株式会社100%出資となる |
平成27年 | 中村義道 代表取締役社長就任 |
令和4年 | 中村優 代表取締役社長就任 |
アクセス
Access
位登産業株式会社
- 所在地
〒826-0044
福岡県田川市大字位登1956番地
TEL 0947-44-0348(代表)
FAX 0947-45-6208
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