スイカ 福岡県三潴郡大木町

レポート作成日2009年8月11日
作物/種別スイカ
施用者徳永安宏 様
住所福岡県三潴郡大木町

取材レポート

スイカは、夏の風物詩。冷やしたスイカにかぶりつくと、夏を実感させてくれる。だけど、これからは夏だけのものではない。10月まで収穫できる「虎太郎」スイカがそうだ。現在は、国内にあまり普及していない珍しい品種であるが、きめ細かい肉質で食感が良いのが特徴。皮は薄いが丈夫で、持ち運びにも便利であり、これからのトレンドになる可能性があるスイカだ。

この「虎太郎」スイカを、いち早く取り入れて、栽培しておられるのが、福岡県大木町の徳永 安宏さん。
徳永さんは、昼間は会社員をしながら、休みの時間を使って、スイカやカボチャなどを栽培されておられる。
2年前に、農業新聞に掲載された内容をきっかけにして、「虎太郎」スイカの栽培を始めた。貝殻主体の有機質石灰を使用したが、栽培初年度という事もあり、18個しか収穫できなかった。
今年は、もっと収量を増やして、多くの方にこのおいしいスイカを食べてもらいたいと思っていた所、ヤンマー農機販売特約店 (有)角 美好商会の田中社長に誘われて、2月に開催された展示会を訪れた。この展示会では、毎年、森口顧問による「土作り講習会」が行なわれており、そこでエヌケイ-52を知った。
その後、新しく圃場を借り、生の馬糞とエヌケイ-52 園芸作物用だけを加えて、「虎太郎」スイカを植えた。

とにかく手間のかかる作業が続き、朝4時から作業する事もざらであった。珍しい品種という事もあり、工夫の連続であったが、困った時は、田中社長が親身になって相談に応じてくれ、アドバイスをしてもらった。
苦労の甲斐があって、今年は既に1000個の収穫量があり、肉が、食欲をそそる非常に鮮烈な赤色で、皮の端まで赤い。糖度も13度と高く、食べた時のシャリシャリ感が非常に心地良いスイカが収穫できている。
「試食で配った所、あっという間に用意したスイカがなくなってしまう程、人気がある。今は地元だけで販売しているが、いずれもっと範囲を広げたい」と徳永さんは話す。

そして、「馬糞の他には、エヌケイしか使っていない。生の馬糞だけでは、色々な障害が出てしまう可能性があったが、この結果は、エヌケイによる効果が大きい」と付け加えた。
現在、この「虎太郎」スイカは、「天然温泉・大木の湯 アクアス」玄関前にある「がんばらん館」、イオン大木町店で販売しており、大1,500円、中1,300、1,000円、小700円で販売している。